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院長ご挨拶

●2014.2.15.

内痔核の硬化療法について

日本人の3人に1人は痔で悩んでいるといわれています。痔には大きく分けて「いぼ痔(痔核)」、「切れ痔(裂肛)」、「あな痔(痔ろう)」に分けられていますが、それぞれ症状は異なります。
痔の患者さんの中でもっとも割合が高いのは「いぼ痔(痔核)」です。いぼ痔はさらに、直腸側にできる「内痔核」と肛門側にできる「外痔核」に分けられます。
排便時、あるいは普段からイボが出たままになっているような「脱出を伴う内痔核」に対して、切らずに注射で行う治療が硬化療法です。

硬化療法の手順を示します。
1.肛門周囲への麻酔(局所麻酔)か、下半身だけに効く麻酔(硬膜外麻酔)を行い、肛門周囲の筋肉を緩めて注射しやすくします。
2.ひとつの痔核に対して4か所に分割して薬液を注入します。 複数の痔核がある場合には、それぞれに投与します。

硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸を主成分とする薬剤を内痔核に注射、痔に流れ込む血液の量を減らして、痔を硬くし粘膜に癒着、固定させることで出血症状、脱出症状を改善する治療法です。投与後、効果はすぐに現れます。出血が止まり、組織が硬くなって痔核は次第に小さくなっていき、1週間から1カ月後には痔核が肛門から脱出することもなくなります。痔核を切除する手術と比べて、痛みを感じない部分に注射するので、痛みもほとんどありません。

痔でお困りの方はご相談ください。







●2014.2.15.

大腸CTを受けると肝、膵、腎などの臓器の異常も発見できます

CTによる大腸検診は有用な検査であると思います。
さらに大腸以外の臓器の検診にもなります。ほぼ全腹腔をスキャンしますので肝臓、膵臓、腎臓などの異常も発見できる可能性があります。大腸のチェックをした後に他臓器も注意深く観察いたしますので、大腸以外の疾患の早期発見の機会にもなりえます。
大腸以外の腹部疾患の検診にもなりますのでどうぞご利用ください。



●2014.2.3.

CTによる大腸検査(CTコロノグラフィ CT-C)について

下剤により大腸内を空にして、肛門からガス(二酸化炭素)を注入しCTで撮影します。専用の解析ソフトで画像処理することで大腸の観察が可能です。大腸癌と周囲臓器との位置関係、肝転移やリンパ節転移の有無も調べることが可能です。
被験者への負担が少ないことが特長だと思います。チューブを肛門に挿入するのに1〜2分、ガス注入に1〜2分、仰向けで1回スキャン(約15秒)、うつ伏せに体位を変えるのに1分、うつ伏せで1回スキャン(約15秒)で検査は終了です。CTのベッドに乗ってから10分以内で検査は終了します。
他の検査との比較をしますと、便潜血は精度に難点があります。出血していない癌は見つからず、痔などの出血性病変でも陽性になります。大腸内視鏡は描出能が高く組織を採取できるのは利点ですが、苦痛を伴うことがあり、カメラの視野に死角が生じる可能性もあります。また、まれにカメラで腸を傷つけることがあります。
CTコロノグラフィでは組織を採取できないので病変があった場合、大腸内視鏡が必要となりますが病変が見つかる確率は13%といわれ、87%は内視鏡を受ける必要はありません。ただ放射線被ばくがあります。
ターゲットを6mm以上の隆起性病変と考えるなら、CTコロノグラフィはスクリーニング検査として有用であると考えられています。便潜血陽性の二次検査、排便習慣の変化がある方、大腸癌の家族歴のある方など大腸癌が心配な方々に気軽にうけていただける検査だと思います。大腸癌は増加している疾患ですが、検診率は低いのが現状です。できるだけ多くの方に検査を受けていただき、早期発見・早期治療が可能となるといいと思います。



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